KIRARI MACHINOHITO

キラリ・まちの人

ふるさとに 
芸術・文化・伝統・風土を育む

小林 光代(こばやし みつよ)さん

今回は長浜市弓削町にお住いの、手仕事にこだわられる工芸家の小林光代さんをご紹介します。

 

真綿の布団を作るという昔から興味のあった仕事、それが福島県の友人が営んでいる、繭むきからの角真綿づくりでした。思いを実現する場が見つからないまま時が流れます。そんなある日、山脇源平商店のホームページを見つけられて、すぐさま真綿づくりの講習会参加のため滋賀県に向かわれます。そこで養蚕の一連の作業体験をすると、角真綿づくりへの思いが更に強まりました。そのまま空き家を探し、今年の4月に長浜に移住されたのです。「真綿の温かさ、良さをわかってもらい、広めたい」と、真綿や内袋の全て手作業で真綿の掛け布団を作りと販売に挑戦中です。

 

実は長浜に来る前の13年間、小林さんは与那国島で花織と呼ばれる沖縄の伝統工芸織物を手機で織っておられました。そんな経験もあって「色、柄を自分で選び作れ、温かみのある肌触りや感触が優しい、天然物が大好き」と言われる女性なんですよ。ですから日常に着ておられる衣装は、着物も洋服も全てご自分で縫われているそうです。「島を離れたら絹を使った伝統的な花織は、販売用途のモノとしては織れないんです。ですから綿を使った縞織や麻を使った蝉の羽を織ってみたいと思っています。最終的には上布、絞り、絣が織れたらいいですね。でも今のところこの織機にかかるか縦糸の準備ができないんですよ」と話されます。地元の麻を使って近江上布を是非織って欲しいですね。

 

東京で生まれ育ち、お母様と暮らされていた小林さんは、着物の着付けの資格を活かして高額商品を購入される法人や個人のお客様向けにサービスを提供している、デパートの外商サポーターとして、主に着物関係の催事で活躍されていました。「気に入った反物を選ばれると、帯や帯留め、半襟など私に任せて頂くのですが、何せ高級品ばかりですから凄くプレッシャーなんです。センスもいりますしね。良いモノばかりを見て、とても勉強になる仕事でした」と話されます。外商のイベントで琉球花織を知られ「綺麗」と一目惚れされます。定年を機に憧れの琉球花織がやりたいと沖縄へ。「沖縄の8島を廻って花織を教えてもらえる場所を探し、ようやく与那国島で教えてもらえる先生、伝統工芸士で「てぃぬ工房」の角田麗子さんと巡り合えたんです。偶然にも同い年で、東京出身の人でしたから嬉しくて。すぐに移住して教えを請いました」と小林さん。「思い立ったら吉日」との行動派ですね。

 

早速、角田さんに師事され憧れの花織に向き合われます。絹の細糸は難しいから学びの期間は1年半程と言われていたのですが、来る日も来る日も時を忘れて取組んでいると、半年を過ぎた頃から花織ができる様になってきました。与那国織では絣(かすり)は余り使わず、花織とムンチ(チェック模様)のバリエーションが豊富で可愛いのが特徴です。絹糸を島の植物にて草木染めして、デパートで培ったセンスを活かし、小林さんならではの色づかいや柄の与那国花織を楽しみながら織る毎日です。島での生活も13年、草木染も与那国の花織も、大概の事は一人でできる様になられました。

 

そして今年、小林さんは長浜で更なる挑戦に取組まれているのです。とても魅力的な小林さん、素晴らしい人生のお話を直接聞いてみませんか。

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