ありがとうマンが贈る
〜心に残るありがとう〜 話
2024.11.07
私が子供の頃から、近所に住むご夫婦に可愛がられて育ちました。その夫婦には子供がおらず、私は幼いころから特別な存在でした。
おじさんは建設会社の事務をされていて、無口な人ですが、優しさに溢れていました。おばさんは家で雑貨や野菜などを扱うミニスーパーのような店を営んでおり、朝から晩まで働いていました。そのため、家庭生活は常に忙しく、洗濯や掃除、おじさんとの食事もままならない日々が続いていました。
おばさんは自分の忙しさがおじさんに迷惑をかけているとずっと心に重荷を感じていたそうです。
今年の秋、おばさんは疲れがたたり体調を崩してしまい、一週間の入院生活を余儀なくされました。おじさんはコンビニ食で何とかやっていけると言っていましたが、おばさんは自分の不在がおじさんにとってどれほど大変かと心を痛めていました。
入院して4日後、おじさんの職場にローカルラジオ番組の取材が訪れました。
偶然にも、その日は『会社対抗クイズ』というコーナーがあり、おじさんの職場の同僚が出演することになりました。私はその放送を聴くために、ラジオを持ってお見舞いに行きました。
放送中、参加者たちは奥さんについて笑いを取るために、得点をつけるセグメントがありました。ほとんどが低い点数で、その理由も冗談めいたものでした。おばさんと共に聴いていると、気まずい雰囲気になりました。
そして、ついにおじさんの名前が呼ばれ、アナウンサーが彼に奥さんについての点数を尋ねました。おばさんは自分で20点とつぶやきましたが、おじさんの返答は全く違いました。
「98点!…だな。あれでなきゃワシの嫁は無理だ」というおじさんの言葉が流れた瞬間、おばさんは涙を流していました。
私たちはその瞬間を共有し、その年で一番感動的な出来事として心に刻まれました。
おじさんのその一言が、おばさんへの深い愛情と彼女への感謝を改めて確認する機会となりました。
愛は感性と言います。感じたままに、
「いつもありがとう!」って素直に言える人物になっていきます!
心が柔らかくなり、穏やかになるように。