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ありがとうマンが贈る 
〜心に残るありがとう〜 話

2022.06.01

「投げられなかったブーケ」  ~結婚は勝手にしろ。でも式には出ない~

あるウエディングプランナーさんには忘れられない結婚式があります。その結婚式は新婦のお父さんに強烈に反対されている歳の差カップルの結婚式なのですが、顛末やいかに。
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私、ウエディングプランナーをしていて、沢山の幸せのお手伝いをさせてもらったけど忘れられない結婚式があります。
新婦は私より大分年下の10代で、可愛らしい子、新郎は彼女より20歳ほど年上の優しい方でした。
年の差カップルは珍しくないけどこれが一筋縄では行かなかったのよね…。
新婦はお父様に育てられて、そのお父さんが「結婚は勝手にしろ。でも式には出ない」。
でも2人は「みんなに祝ってほしい」と。
ええ、頑張りましたよ。新婦のご実家に2人と一緒に何度も行きました。
頭も何回下げたかわかんない。
「お前は関係ない」と言われました。その通りです。
でも私は2人の結婚式を2人が望むものに、最高の1日にしたかった。それが私の仕事。
意見や愚痴がどっちも私に集まってきて正直キツかった。面倒くさいと思ったこともある。
でもある日「お前一人と話したい」と電話がかかってきたんです。
すごく怖かったよ。何を言われるんだろう?と。
でさ、約束した日に指定されたところに行ったらさ、お父さんいつもは顔も話し方も怖いんだけど、その日はすごく大人しく小さな声で、娘さんが生まれた日の話、小学校の運動会で張り切ったら「お父さん恥ずかしい」と言われた話、中学の頃は話し掛けてもろくに答えてくれなかったのに、娘さんが修学旅行から帰ってきた日に仕事から帰ったら、テーブルにお土産の携帯ストラップが置いてあって本当に嬉しくて今でも付けてること・・・。
そして、「結婚したい人がいる。」と初めて言われた日のこと…。色々話してくれました。
「娘が本当に可愛い。娘が選んだ男に間違いはないと思ってる。でも気持ちの整理がつかない」って。泣いたね、あれは。
最後にお父さん、恥ずかしそうに、
「結婚式ってどんな服を着ればいいんだ?もう何年も服を買ってないからわからないんだ」って。
夜、娘さんに電話してその日のことを話したら娘さんも新郎も号泣。私も号泣!
数日後、娘さんと私とお父さんと3人で服を見に行ったよ。
結婚式は無事に開かれて大成功!かと思ったんだけど、ブーケトスで娘さんがブーケを投げない?なにこっち向いてキョロキョロしているの?と思っていたら娘さん、
すたすたと歩いてきて私に手渡しでブーケをくれたの。まわりの人たちは拍手。
どうやらお2人とお父さんは結婚式に至るまでのことや私のことを参列者に話していたみたい。
もう・・・本当にあれは嬉しかった。涙が止まらなかった。今でもあの時の体の震えと彼女の笑顔が忘れられない。
正直、出過ぎた真似なんじゃないか?とか。
自分のやっていることは正しいのか?とか、考えてしまうこともあったんだけど、たくさんの人が「いい結婚式だった」と言ってくれたから良いや。もうそれだけでいい。
今年、2人から「赤ちゃん生まれました」の年賀状が届いたよ。
赤ちゃんを抱いたデレデレのお父様の写真付きで。

最後には、一番信頼している娘が選んだ男なら間違いない!って。そうやって、諦める?許す?認める?のでしょうね。
私たちの仕事は、こうあるべきと!親身に寄り添って目の前のお客様のために、全力投球する!
泣いて喜んでいただいている!ありがとう!が飛び交うそんな光景をイメージしていきましょうね。

私たちは誰かのために生きていく!その過程で人は磨かれていくのでしょうね。 

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