ありがとうマンが贈る
〜心に残るありがとう〜 話
2022.03.07
居酒屋で飲む二人の男性。
彼が中学生の時に交通事故でご両親が他界。頼る者もなくパニック状態の彼を救ったのは、ほとんど顔を合わせないお兄さんでした。血の繋がりすらもない戸籍上だけのお兄さんが彼を救ったのです。
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育ててくれた兄貴が正月に結婚したんだ。兄貴といっても血は繋がって無いけれど。
自分が5歳の時に親父が死んでから母親が女手一人で育ててくれた。
親父と結婚する時に双方の親から反対されて縁を切られているから、親族に頼れる人もいなかったし二人で暮らしてた。
で、自分が13歳の時に母親が再婚したんだ。相手にはその時23歳になる息子がいて、その息子はもう独立していたから顔を合わせる事なんか滅多に無くて、家族になったという感覚は皆無だったな。
で、再婚して1年たたないうちに両親二人が旅行中に車の事故で死んだんだ。
一人で家に取り残された中学生の自分は警察の話もマトモに取り合えない位パニックになってたんだけれども、独立して遠くに住んでいた兄が急いで飛んできて葬式の準備やら何やら色々やってくれた。
葬式では母親側の参列者が全くいなかった事を今でも覚えてる。
葬式の後、「お前、ウチに住め。中学もこっちに通え」って言ってくれて。兄貴には同棲している彼女がいて気まずかったり気恥ずかしかったりしたけれど、その彼女も本当に優しくて、二人には大学まで行かせてもらった。
それで、去年の内定式の後、兄貴と二人で近所の居酒屋で飲んだ時に卒業したら家を出ていくという話をしたら、
「お前がいるせいでアイツ(彼女)と如何わしい事が全然出来なかったんだぞ!もっと早く出て行って欲しかったわ」
と頭を叩かれたと思ったら急にボロボロ泣き出して、
「家族を亡くして一人きりで今まで寂しかったろう?辛い思いもしただろうに、よく頑張ったな」
って頭を撫でてきて。
自分も号泣ですよ。
店員は引いてたけれど。
で、クリスマスに兄貴と彼女と自分で家で食卓を囲んでいる時に、
兄貴「こいつももう卒業だ。今まで本当に苦労かけたな。でも申し訳無いがこれからも苦労に付き合ってくれ、出来ればずっと。結婚しよう」
彼女「ばか・・・良いわよ、当たり前じゃない」
自分「今まで本当にありがとうございました」
その後三人で泣いて泣いて。
そんでもって正月に婚姻届を提出してた。あまりに嬉しかったから書いてみたかっただけ!
明日母さんの墓前に報告に行く!ひゃっほい!
よし寝る。
私には何ができるのだろうか…
自問自答することが学びですね。