ふるさとに 芸術・文化・伝統・風土を育む
今回は東近江市大沢町(旧湖東町)にお住まいのポーセラーツ・インストラクター、野村早苗さんをご紹介します。
野村さんは4年前にポーセラーツのインストラクターの資格を取得され、ご自宅の工房〝S*aina/エスアイナ″でポーセラーツ・サロンを開かれています。ポーセラーツ(Porcelarts)は磁器(porcelain)と芸術(art)を組み合わせた造語で、日本ヴォーグ社が平成10年5月に発表した新しいコンセプトのクラフトで、決められたデザインや伝統にしばられず、好きな器に好きな色や模様で絵付けができ、誰にでも楽しめる新しいタイプのホビーです。
コレクターとはいかないまでも、お皿や小物の好きな野村さんが友達に勧められ、6年前にポーセラーツを習い始められました。「まっ白なうつわを好きなように彩って、私だけのテーブルウエアをつくる。これがポーセラーツの醍醐味。食器好きの私には夢のような体験でした」と話されます。現在は4つのコースの教室を開かれ、登録された100名程度の会員さんが勝手気ままに、自分の都合でポーセラーツを工房で楽しんでおられます。この日もお二人の会員さんが、お皿やマグカップという自分の作品作りに取り組まれていました。「絵に自身がない方には、シール感覚で使える上絵付け用転写紙(デキャール)があり、白磁の器に好きなデザインの転写紙を選んで貼るだけでいいのですよ。勿論、ステンシルやスポンジングで自由に絵を描くこともできるんですよ。転写紙で焼いた器にポイントで上絵具を使って更にランクアップを楽しむこともできますし。 様々な技術を使って、食器に上絵付けを楽しめるんです」と野村さん。「手づくりは、初めて」「絵を描くのは、苦手」「むずかしいのは、苦手」「型にはめられるのは、ちょっと・・・」という方でも大丈夫。野村さんがポーセラーツは基本技術をしっかり教えて下さいます。何よりも、作った作品がその後、実際に使えるのが嬉しいですよね。「手軽にオリジナルのモノができる。作って楽しい、使ってハッピー、もらって嬉しい。これがポーセラーツです」と笑われます。野村さんの作品の販売もされていて、ブログ、フェイスブック、インスタグラムなどで情報発信されています。
和の雰囲気のある「蚊取り線香ポット」が、今年はよく売れたそうです。ちなみに、お値段は6,500円。マグカップは2,500円、カップ&ソーサーは3,000~3,500円だそうです。お気に入りのロゴを入れたり、オリジナルデザインのモノも作ることは可能です。自分で作ってもよし、こだわりを伝えて作ってもらうのもよし。
食事の時間が何倍も楽しい時間になることは間違いありません。一度、工房やホームページをのぞいて下さい。
先月、11/17・18の日程で初めて作品展を彦根で開催されました。野村さんの作品だけでなく生徒さんの作品も出展され、更に、ポーセラーツ体験のワークショップも同時開催されるもりだくさんのものでした。「初めての試みでしたが、多くの皆さんにポーセラーツを知ってもらえましたし、自分の作品見てもらえることで生徒さんのモチベーション・アップにもなった、素晴らしい作品展でした。今後も定期的に作品展を開催したいと思っています」と野村さんの活動は、まだまだ精力的です。