KIRARI MACHINOHITO

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【画家】日下山 清彦(ひげやま きよひこ)

今回は東近江市栗見新田町にお住まいの日本画家、日下山清彦さんをご紹介します。昨年お世話になった栗見新田町自治会館「新明館」新築工事で、玄関に飾られていた絵画の作者が日下山さんでした。その時から、一度お出会いしたいとの思いが、今回、この取材で実現することが出来ました。
子供の頃から絵が大好きで、上手だった日下山さんは、画家になりたいという夢を、55歳のリタイヤを機に実現されました。そして、2005年に福井で開催された国民文化祭にて、見事に大賞を取られるまでの画家になられました。この作品は滋賀県美術展覧会に出展されたものです。

展覧会に出展する作品は、ただ単に写実的なものではなく、構図やモデルに作者の意志、メッセージ性やストーリー性が必要だそうです。建設機械がモデルなんて、とても珍しいですね。ご自宅の座敷に保管されている作品を、楽しそうな表情で私に説明されている日下山さん。作品を眺めながら「絵は自分の子供みたいなもの。書いては直し、直しては眺める。めんどくさいと思う時もあるけれど、後から後悔したくないから、時間をかけて絵具を作って、納得するまでまた直す。それの繰り返し」と笑って話してくださいました。

 

 

「たくさんの絵をご自宅に置かれているのはもったいないですね」とお尋ねすると、気軽に地域の芸術家が常設展示できるような場所がないからだということでした。ただ唯一、この地域では五個荘が日本画家には理解があり、天秤の里文化センターにて展覧会を毎年開催されているそうですが…。先の戦争までは日本にも、芸術を愛し、芸術家を支援するパトロンがいましたが、今では大衆社会のなかで大衆が芸術やスポーツを育てる時代になり、認められた芸術家やスポーツマンはスポンサーがたくさんつくが、世に出る前の芸術家やスポーツマンは、志を半ばにせざるを得ない生活環境が現実としてあると、厳しい現実も聞かせてもらいました。地域の芸術家を応援するし、活躍してもらえる場の提供ができないのでしょうかね。

 

「写真で見るより実物を見ると、受ける印象や感動が違うから、毎年開催される日本美術院主催の展覧会(院展)、日本美術展覧会、滋賀県美術展覧会等へ行く機会をつくって、子供達にはもっと本物を見て欲しい」と日下山さんは強く希望されていました。本物に触れ、本物を知ることは、芸術にも生活にも心にも大切なことですからね。

 

 

この絵は日下山さんに無理をお願いして、わけてもらったものです。本格的な日本画とはまた違った味がある水彩画です。とても気に入っています。ちなみにモデルは、五個荘金堂町にある農家の家です。
芸術の秋にふさわしい、心豊かになるひと時を過ごさせてもらう事ができました。ありがとうございました。

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