KIRARI MACHINOHITO

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【人形・工芸家】 細居 源悟(ほそい げんご) 

湖東地域の伝統工芸「小幡でこ」の第9代当主。伝統的な作品から時代を反映した風俗ものまで様々な土人形に、その時々の当主がカラ全国各地には、暮らしの中から生まれた郷土玩具がたくさんあります。東近江地方にも「小幡でこ」と呼ばれる郷土人形があります。今回は東近江市五個荘小幡町にお住まいの、小幡人形九代目当主、細居源悟さんをご紹介します。

「小幡でこ」は節句、祭事などの信仰縁起もの、十二支、民話などの風俗ものを題材に、独特の彩色を施して創作される素焼き人形です。
お父さんの死を機会に、細居さんが作家として家業を継がれました。しかし、物心が付いた時から、家業を継ぐことを意識しておられたため、サラリーマンとして勤めている間もずっと、お父さんの仕事を見て覚えたり、繁忙期には創作のお手伝いをしたりと、力量を高めておられましから、抵抗なく作家の世界に入られました。「小幡でこ」は先祖代々受け継がれた多数の土型で作ります。彩色は伝統的な色合いを守ることを基本に仕上げられますが、その他の部分の色、模様や顔の表情は、時々の作家のオリジナルとして仕上げられます。そこには作家のセンス、性格、人柄が現れ、同じ「小幡でこ」でも都度に新鮮さを感じられます。多感な20才代に、タイで暮らされた経験のある細居さんの作品は、微妙な色使いや華やいだ絵柄で、不思議な魅力をかもし出されています。

 

細居さんのお顔の表情に良く似た「饅頭食い」と言われる人形。両親から「お前はお父さんとお母さんのどちらが好きか?」と問われた子供が、手に持った饅頭を二つに割って「この饅頭のどちらが美味しい?」と両親に問い返したというお話の主人公です。賢い子供に育って欲しいとの、親の願いがこもった人形です。この人形のように「小幡でこ」は、人と人、人と風土の絆がつくり出した、優しさと温もりにあふれる作品ばかりです。
今年、東近江八景・八選に選ばれました「小幡でこ」は、五個荘金堂町の近江商人屋敷大正館に常設展示されています。是非一度、ご自分の目でご覧下さい。

来年の干支、ねずみの人形。ゴールに一番乗りの牛の背中に飛び乗り、見事、最初の干支となったお話をモデルにしています。
今回は読者3名の皆さんに、この「小幡でこ」をプレゼントいたします。いちご倶楽部事務局まで、ご応募下さい。

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